突然イコンを作った

突然イコンを作った

ずいぶんと前、3年以上前から、マリアさまの祭壇(のようなもの)を作りたいと思っていた。

メキシコではNicho(額)と呼ばれる、こういう卓上の手づくり祭壇みたいなものがあって、こういう、ちょっとキッチュでカラフルなものを作ってみたかった。

思いはずーっとあったものの、マリアグリッドで忙しくなってしまい、構想は浮かんで来るけれど実行には至らず今に至る。

 

しかし実にひょんなこと、

というのは、実家の縁台を修繕する際に、傷んだ箇所の補修には「木製専用パテ」があるよと友人にアドバイスをもらい、検索したら天然の木でできた粘土というものを見つけた。

修繕に使ったのはごくわずかだから、大量に余った。

なんとなく「木でできた粘土だから、木を作ったらどうなんだろ」と、なんだか知らないけど「木」を作り始めた。

最初はノーテンキなやつにするつもりだったから❤️なんかも添えることを考えていたのに、

なんだか知らないけど、

雷に撃たれたけど、根が元気で生き続けている木

というイメージに向かって、どんどん手が動いていった。

 

ちなみに、わたしは森林をよく観察しているので、木は土からではなく、岩から生えていることを知っている。

 

この辺まで来ると、なんだか心臓がバクバクするようになって、すでにエネルギーを発していることがわかった。

わかったけれども、ある意味困りもの(笑)で、あまりにバクバクするから長時間作業できなくなった。

 

途中から、これはメキシコ調のものではなく、どちらかというとロシアとか正教式のイコンに近いものなんじゃないかと思うようになった。

「木」は意思を持っているかのように、勝手に進んでいく。

不思議だけれど、「わたし」がデザインしているわけではない。

 

そしてこの初めて扱う新素材は、乾くまでに時間がかかり、しかも、粘着性がないため、乾くとバラバラになってしまうという特性があって難儀した。

 

精神性を重んじるのがイコンだから、あまり着色などしない方が良いと一旦は思ったものの、

別に何かの法則に則る必要もなし、とりあえず彩色してみようと思った。

 

例によって、写真では何が何だかわからないが、

とにかく、何かの真似ではない唯一のものが出来上がった。

 

 

何から何まで、勝手に進むこのプロセスがおもしろかったから記しておこうと思った。

 

マリアグリッドみたいに、効果効能を説明することなく、自分にとって純粋な制作として面白いから、今後しばらく作っていくことにした。

どんなものができるのかは全くわからないけれど、どの時点で「バクバク」が発生するのかを次回は注意して覚えておこうと思うw

 

 

立体は写真にとっても全然良さが伝わらないので、いつか展示してみたいとは思う。

もう少し慣れたら、オーダーいただいて作るのも良いと思う。

 

 

 

 

 

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