好きこそものの上手なれ

「好きこそものの上手なれ」って言葉が好きです。
どんなに意味ないことであっても、役に立たないことであっても、それが「好き」ってことほど強いもんはない。
好きであるからこそ、人は情熱と際限ない好奇心を注ぎ、つまり努力を苦労と思わずにできちゃう。
その先にある「芸は身を助く」。
なにか一芸がありゃなんとか生きてはいける。
つまり、「好きなことをきちんと追求してりゃ、なんとか生きてはいける」ってことになる。
子供のころからわたしなんて、「世の中の役に立つように」とか、「人さまに褒められるように」なんて考えたことすらなく、マニアックなことが好きだった。
好きなことに、存分に没入してたら幸せ。
マニアック過ぎて、誰とも共有できない領域まで行けたらとても満足。
でも、人に褒めてもらうために始めたことではなくても、自分で自分に及第点を出せるかどうか、はとっても大切なポイントだと思ってます。
がんばってやったからこれでいいや、とかじゃなく、がんばろうががんばるまいが、「これがいいぜ!」って思えるポイントを持つこと。
一生懸命やったけど、「ダメなもんはダメ」、ちゃんと斬り捨てること。
そうじゃないと、人さまに提供できるようなものにはならないのじゃないかって、わたしは思います。
今回、あるお寺様に専用の香りを調合させていただくことができ、非常に嬉しいことでした。
お寺にとって塗香は常用品ですし、ましてや空海ゆかりの真言宗であれば香の役割は非常に大きい。
そんな、いわば「プロの現場」で使用していただけるのは、この上なく名誉なこと。
ずっと担当されていた香司の方が急逝され、その方が残された香りからも学ぶところが大きかった。
けれども、わたしはご住職のお人柄から想起されるイメージを香りにして作らせていただきました。気に入っていただけてとても嬉しい。年始からお使いいただけるようです。
今はどのお寺さんかは申し上げません。
そのうち一般の方々向けに販売するようになったら告知しますので、是非お寺にお参りにどうぞ💓
さて今回、この新しい香りをベースに、少し調合を変えたものを新たに「Opus2」としてこちらのサイトに出しました。
お香に親しんだ方はもとより、塗香が初めての方にはぜひ試していただきたい、白檀と安息香など王道にミントを合わせたとっても爽やかな香りです。
ところで香道って、「道もの」なのに、関与年数は一切関係ないおそらく唯一の「道もの」です。
長くやってるからわかるってわけではない。鼻だけが勝負という、わたし好みのわかりやすい世界。
香りは「嗅ぐ」とは言わず「聞く」と言います。だから聞香(もんこう)。
鎌倉以外でも、オリジナル塗香を作らせていただけるお寺がありましたらご紹介ください。
お寺グッズの制作指南もいたします。
ではでは、Opus2をよろしくお願いいたしまーす!